名刺の文化 国ごとの違いを知ろう!

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投稿日:2020年02月06日  更新日:2021年05月31日

名刺の文化 国ごとの違いを知ろう!

名刺の文化 国ごとの違いを知ろう!

日本は世界でもっとも名刺を使う国といわれ、ビジネスでは当たり前のように名刺交換を行いますが、海外でのルールは違っています。
近年、海外とのビジネスが増え英語表記の名刺をつくる人も増えました。英語表記の名刺をつくる場合は、英語圏のルールを理解して適切な表記をすることが大切です。
ここでは、日本と海外の名刺交換のタイミングやルールの違い、英語表記の名刺をつくるときの注意点などについて解説します。

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日本と海外 名刺文化の差

日本と海外 名刺文化の差

日本では初対面の方との挨拶に名刺交換を行う習慣があり、対面してすぐに名刺を取り出したり、相手の役職に注意して相手より上の位置で名刺を渡さないなど多くの決まりごとがあります。
しかし、海外では名刺に対する認識が日本とは異なります。「連絡先が書いてある紙切れ」としての扱いだったり、「パーティー会場で使うもの」だったりします。
海外の多くの国では、挨拶の場で重視されるのは名刺交換ではなく、「握手を交わすこと」や「自己紹介」などです。日本ほど名刺が重く扱われていないことを知っておきましょう。むしろ、握手の前に焦って名刺を取り出そうとして、手を差し出そうとしている相手を待たせてしまうと失礼になります。

日本と欧米 名刺文化の違い

日本と欧米の名刺文化の違いについて解説していきます。日本と欧米の名刺文化は違います。 日本と欧米の名刺文化の違いを知り、ビジネスで外国の方と対面した際には、失礼にならないよう心を配りましょう 日本と欧米の名刺交換時のマナーや考え方の違いは、以下のとおりです。
名刺を丁重に扱う日本文化
日本では名刺は「相手の顔と同じ」という考えが、一般的です。「受け取った名刺にメモ書きをしない」、会談の席では「テーブルの上に並べる」など、名刺を丁重に扱うことが当たり前です。ビジネスの場では、初対面の人同士が名刺交換から、コミュニケーションを始めます。

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欧米では名刺交換よりも握手が優先
欧米では、名刺は「連絡先を伝えるツール」として扱われます。そのため、商談の結果、今後連絡をとる必要性を感じなければ、名刺交換をしない場合もあります。それが欧米のビジネスマインドで、必要以上に相手の時間を浪費させないためのマナーと考えられています。相手から渡された名刺は、連絡先情報カードですからメモを書いたり、スーツやズボンのポケットに入れたりしても失礼にはなりません。
欧米の初対面での握手のマナーは、重要です。相手から目そらざす、笑顔で「握手を交わす」ことが基本です。握手の時にお辞儀をして目をそらしたり、力を入れない軽い握手をしたりすることは誠意や熱意が伝わらず失礼と受けとられるので気をつけましょう。
この名刺に対する扱い方は、文化の違いです。海外のビジネスマンが自分の名刺に書き込みをしたり、スマートフォンに連絡先を登録して名刺を捨てたりしても失礼と受けとるのは間違いです。
欧米各国の名刺に対する主な認識は、以下のとおりです。

アメリカでは「連絡先の情報が記載された紙切れ」
イギリスでは「パーティー会場で渡すカード」
ドイツ、ロシアでは対外ビジネスの時に使うカード
フランスでは管理職以上の人のみが持つことが多いカード

ただ、日本企業とビジネス交流の多い海外のビジネスマンは、日本の名刺文化についてよく勉強している場合もあります。相手のビジネスマンが、日本の名刺文化に合わせて名刺交換に臨んでくれた時は、日本人として恥じないマナーで名刺を交換し、相手が敬意を表してくれたことに感謝を伝えましょう。名刺交換のマナーでは、訪問者が相手国の文化に合わせることが敬意の表現です。ビジネスで海外を訪問する場合にも、訪問先の国の初歩的なビジネスマナーは予習しておきましょう。

日本と中国 名刺文化の違い

欧米諸国が名刺を「単なる連絡先のツール」として扱っているのに対し、名刺の誕生した国とされる中国には、日本や欧米各国とは異なった名刺文化があります。
中国では、対外的な仕事に就いている人だけが名刺交換を行い、国内のビジネスマン同士ではほとんど名刺交換の習慣はありません。中国の対外ビジネスでは、初対面の相手とまず挨拶をして握手を交わし、次に名刺交換をします。このときに大切なのは、相手の名前をよく聞き、「名刺をじっくり見て名前を覚えること」です。相手が名乗った時に復唱するのもよいでしょう。受け取った名刺はテーブルの上に並べて話をしますが、このとき何回も名刺を見ると、名前も覚えられない人という印象を与えしまいます。
また、中国では日本と異なり、受け取った名刺を名刺入れに入れるタイミングに決まりはなく、すぐにかばんや名刺入れに入れることもあります。しかし、名刺の扱い方のマナーは日本より厳格なことも多いので、名刺を入れる時も丁寧を心がけることで、印象をよくできます。
近年、中国ではデジタル名刺が増え、紙の名刺を使う名刺交換以外に、挨拶時にデバイス上でデジタル交換することも多くなっています。
ポイントは、以下の3つです。

中国では名刺をじっくり見て、名前を覚えること
テーブルに並べた名刺を何回も見ると、失礼にあたる
名刺を名刺入れに入れるタイミングは決まっていない

欧米とアジア圏 名刺の特徴

欧米とアジア圏 名刺の特徴

日本と欧米各国、アジア圏では名刺の大きさにも違いがあります。日本で使用される名刺の多くは「91×55ミリ」ですが、アメリカでは「89×51ミリ」、ヨーロッパ諸国では「85×55ミリ」であり、中国では「90×54ミリ」、韓国では「90×50ミリ」となっています。
また、アジア圏や欧米の名刺では名刺の種類が区別されていたり、縁起のよいものが描かれていたりなど、その国、文化圏の特徴があらわれたさまざまな名刺があります。アジア圏と欧米の名刺が持つ特徴について、簡単に解説します。

アメリカ

日本では「名刺」という呼び名でひとくくりにしていますが、アメリカにおいては「Business card」や「Social card」と呼び、用途や場面にあわせて使い分けています。
「Business card」は、企業名や肩書などが記載され仕事上のコミュニケーションに使用します。一方の「Social card」は、基本的にプライベートや社交の場で使われ、主に名前だけを記載します。

東南アジア・中国

東南アジア圏の名刺には縁起のよいものが描かれていることも多く、蓮の花や象をあしらった名刺が見られます。また中国では、赤や龍をモチーフとして使用した名刺も使われています。

ヨーロッパ

現在のヨーロッパでは、ビジネスで名刺が使われることは少なく、名刺を持つのは主に役職者で対外的な仕事をしている人に限られます。

名刺のサイズについては下記により詳しく記載しております。
一般的な名刺のサイズは、なぜ91×55mmなのか?

英語表記名刺 作成の注意点

英語表記名刺 作成の注意点

海外の人と仕事をする場合は、英語表記の名刺が必要になります。しかし、ただ「日本語の名刺を訳す」のではなく、英語圏での氏名や法人名の表記ルールに沿ったものでなければ、思わぬトラブルにつながることもあります。
ここでは英語表記の名刺作成の注意点について解説します。

氏名の英語表記

氏名の英語表記は、2019年5月21日に政府から、日本の文化に従い「姓・名」の順番で表記が奨励すると発表されましたが、その後も欧米の慣習に沿った「名・性」の表記も使われています。表記の順番に迷った場合は、パスポートの表記にあわせるのが無難でしょう。また、ローマ字にはいくつか種類がありますが、名刺には海外の人が日本語に近い発音ができるようにつくられたヘボン式を使用するのが一般的です。

法人名の英語表記

株式会社の英語表記には、いくつか種類があります。たとえば「Co.,Ltd.」は「Company Limited」の略で有限責任を意味し、日本でも多くの企業が採用しています。また「Ltd.」は「Limited」の略で同様に有限責任を意味し、特にイギリスで多く使われている表記です。そのほか「Corp.」や「Inc.」も株式会社という意味で使用されます。
「KK.」という表記も見られますが、これは「Kabushiki Kaisha」の頭文字をとったもので、日本国内のみで通用する表記です。海外の人は、何を意味するかわからない場合もありおすすめではありません。

まとめ

東アジアの国々では、挨拶のマナーとして名刺交換を行うところがありますが、欧米の名刺交換は意味合い大きくが違います。欧米では、名刺は「今後も商談を進める相手に渡す連絡先」という認識が強いとされています。
海外との商談も増えてきた現代では、名刺交換は訪問国のマナーに合わせておこない敬意を表するのが良いとされています。日本と海外の名刺文化の違いを知り、適切な対応でビジネススキルの向上に努めましょう。

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