名刺作成における内製と外注のメリット・デメリット
名刺を内製する、あるいは外注することには、それぞれのメリットとデメリットがあります。どちらが良いか検討する際の判断材料として、メリット・デメリットの確認をしていきましょう。
内製のメリット・デメリット
メリット
名刺を社内で作成する場合、外注コストを抑えられます。単純に1枚あたりの印刷にかかる費用としては、用紙とインクだけです。ただし社内スタッフの業務時間が圧迫されるという点を考えると、ここに人件費が上乗せされるため一概に安く上がるともいえない一面があります。
社内で作成するため、欲しいときに欲しい枚数を自由に作成できるのも魅力です。
外注では難しい小ロットの作成が可能で、ムダがありません。短期間のプロジェクトに使用したい、というときなどには融通が利くのでとても便利です。
作成に利用したデータを保存しておけば、それを元に変更が簡単にできます。グループや部署移動、肩書きの変更時、すぐに対応ができます。
デメリット
名刺作成に必要なプリンタやカッターなど印刷設備を準備しなければなりません。すでにあるものを転用できればよいのですが、改めてそろえる場合には初期費用がかかります。
内製するためには、作成ができる人員が必要です。以前と比較すれば簡単に名刺作成ができるようにはなっていますが、画面操作や微調整のスキルが求められます。ビジネスに通用する名刺に仕上げるためには、それなりに時間をかけることになるでしょう。通常業務以外で余裕があり、名刺作成が可能なスタッフの確保が必須です。
特にオフィスの移転や多くの社員の異動が重なる時期や、メインとなる事業の繁忙期などには、名刺作成のために人員を回せるかという点を考慮する必要があります。
多くの場合、内製する際にはソフトや名刺作成サービスが提供するテンプレートを利用します。社内にDTPやデザインができる人材がいる場合を除き、ありがちなデザインで他社との差別化が図れなくなる可能性があります。名刺の存在感を意識する企業にとっては、画一的なテンプレートでは物足りないことも考えられます。
外注のメリット・デメリット
メリット
社内でかかる手間や時間を省くことができるのは、外注の大きなメリットです。社内リソースの節約となり、社員を主要な業務に充てられます。思うように作業が進まないといった事態に陥ることもなく、専門業者に安心して任せられます。自社で特別なプリンタや、名刺作成にかかる備品を購入する必要もありません。
専門職が作成するため洗練されたデザインが期待できるほか、抗菌処理といった機能性を盛り込むなどの特殊加工にも対応できます。
独自性のあるデザイン、希少な用紙の採用など、ハイクオリティな名刺を依頼することも可能です。凝った名刺を作りたいという希望にも、しっかりと応えてもらえるでしょう。
名刺作成のプロが使うのは、名刺作成に特化したソフトや印刷機材です。スケジュールに従い、期日までに仕上げて納品されます。多人数、大量枚数の名刺作成も問題なく、自社で内製するよりもスピーディーに仕上げられます。
デメリット
外注の大きなデメリットは、個人情報を外部に開示する必要があることです。最近では直接データをアップロードして、名刺作成を依頼するシステムも多くなりました。予測のつきにくい時代にあって、企業内の情報をインターネット上に預けるのに抵抗を持つのも理解できます。
一般的に外注では社内で作成するよりも、時間がかかります。個人名、部署名などに不明点があれば、確認のためのやり取りでさらに時間がかかる場合もあります。また発注後に細かな変更が生じたときには、即時対応ができません。
印刷に加え、デザイン料や送料を含めると、コスト高となるケースがあります。また小ロットでの発注が難しいため、名刺の情報がひんぱんに変わる業務では枚数がはけずに余ってしまい、非効率的です。