自社に適した印刷手法の選び方
最後に、オフセット印刷、オンデマンド印刷、活版印刷、3種類のうち、自社の希望を叶えられる印刷手法がどれなのかを考えてみましょう。
選び方の手がかりとなる要素と、適した印刷手法の選び方について解説します。
希望するデザイン
活版印刷は、オフセット印刷やオンデマンド印刷とはまったく異なる風合いの仕上がりになる印刷方法です。まずは、名刺のデザインに応じて「活版印刷か、それ以外か」を決めましょう。
また、特色印刷のように、オンデマンド印刷では対応できない技法もあります。希望するデザインや素材が決まっている場合は、それを実現できる印刷方法を選んでください。
必要な名刺の枚数
一度に印刷する名刺の枚数は、それぞれの人の仕事内容などによって決まります。営業職で毎日多くの人に名刺を渡す社員は、一度に多くの名刺を印刷する必要がありますが、めったに客先に出向かない職種の社員は、あまり多くの名刺を作っても渡す機会が少なく、経年劣化で使えなくなってしまう可能性があるでしょう。
それほど多くの名刺が必要ない職種や、異動が頻繁にある部署の社員の名刺は、オンデマンド印刷で少量ずつ刷るのが効率的です。
また、まとまった数の名刺をきれいな仕上がりで印刷したいという場合や、どの社員にも共通のデザイン(名刺の裏面や企業ロゴなど)はオフセットで印刷して在庫しておき、名刺が必要になった際にはオンデマンド印刷機で個人ごとの可変内容を印刷するといったことも相談可能です。
コスト
名刺は会社で使うものですから、印刷費は会社の経費です。費用対効果を考え、自社に適した名刺を選びましょう。コストを抑えたい場合、少量の印刷ならオンデマンド、大量に印刷するならオフセットを選ぶのがおすすめです。
活版印刷は対応できる印刷会社が限られているため、1枚当たりの単価は高額になりますが、その分インパクトが強く、魅力的な名刺に仕上げることが可能です。コストに見合うリターンが得られるのであれば、利用を検討してみてください。
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仕上がり
仕上がりの美しさを重視するなら、オフセット印刷がおすすめです。また、手作り感のある温かさを求めるなら活版印刷がよいでしょう。
ただし、前述した通り、実際の仕上がりは印刷所によって異なります。印刷手法だけでひとくくりにするのではなく、印刷見本を取り寄せて自社が求める仕上がりに近い印刷所を選びましょう。
組み合わせ
印刷所のなかには、オンデマンドと活版印刷など、複数の印刷手法を組み合わせられるところもあります。「フルカラーの背景に活版印刷がしたい」といった場合は、利用を検討してみてはいかがでしょうか。
いずれにせよ、自社が名刺に求めるものがなんなのかを考え、それに合致する印刷所を選択することが大切です。