素材が伝える高級感
名刺で高級感を伝える方法はいくつかありますが、最初に紹介するのは素材による高級感の演出方法です。
セレクトされた素材がもたらす高級感
素材や用紙の厚みによって、名刺の高級感を演出できます。
例えば、名刺の用紙を厚くすると「高級」「上品」「責任感」などのイメージを効果的に演出できます。また、耐久性が高く、折れ曲がりにくいという実用的なメリットもあります。
「高級感」と一口に言っても、高級感を表現するにもいくつかの種類があるため、演出したいイメージやコンセプト、自社の業態、名刺の目的などに合った素材を選択することが重要です。
名刺の厚みによる効果については、以下のリンク先の記事をご参照ください。
印象を左右する、名刺の厚さ
光の違いで魅力的に見せる
用紙の素材で高級感を演出する方法について、具体的な例を紹介しましょう。
ここで紹介する3つの素材は、それぞれが上品な雰囲気を演出するものです。名刺デザインをより魅力的に見せる効果が期待できます。
アラベール系
シンプルな高級感で、正統派の品格を見せます。手触りがやさしく、自然に高級感を伝えられるのが魅力です。
プラチナ
硬質な輝きで洗練、シャープな印象を与えます。キラキラとした華やかなイメージで、特に女性に人気の高い素材です。
パール系
柔らかい複数の光を放ち、上品さを包み込むように醸しだす素材です。控えめなデザインの中にも揺るがない品性を感じさせます。
品格を演出する加工
名刺は、印刷加工や印刷方法によっても高級感や品格を表現できます。名刺によく使われる加工の特徴を簡単に紹介しましょう。
●箔押し
金や銀などの箔を、熱や圧によって転写する加工法です。金銀の存在感や光で高級感を感じさせます。
●エンボス加工
エンボス加工とは、凸型と凹型のプレスで浮き上がらせる加工法です。印影が美しく、控えめながらエレガントさを感じさせます。見慣れた文字も、エンボス加工で表現すると、日常とは違った顔を見せてくれます。
●天金加工
天金加工は、名刺の断面に金や銀の箔を転写する加工方法です。デザインなどで演出された高級感とは違う紙の存在感を、名刺そのものの価値として感じさせるような貫録を持たせる加工です。どちらかといえば、男性向きの加工でしょう。
●エッジカラー加工
エッジカラー加工は、名刺の断面にカラーをプリントする加工方法です。多くの色から、効果的な色を選択できるので、かわいらしさからモダン、洗練など個性やコンセプトに合わせた高級感を期待できます。
●ボーダード加工
ボーダード加工は、用紙の縁をカラーで印刷する加工方法です。鮮やかでかつ華やかな雰囲気を演出できます。上記のような加工によって工夫した表現のほかにも、印刷方法による高級感の演出も可能です。
●活版印刷
活版印刷は、凸型にインクを乗せて転写する印刷方法です。一枚一枚で異なる「カスレ」や活版印刷ならではの独特の「味わい」があります。デザインとマッチした活版印刷で、個性的な高級感を楽しめます。
●シルクスクリーン印刷
シルクスクリーン印刷では、プラスチックなどの紙以外の素材に印刷する名刺がつくれます。厚みを持たせる手法で、ほかの印刷方法ではできない表現ができます。