小口染めとは
小口染めは、エッジカラーやエッジプリントとも呼ばれる印刷技術の一つです。通常の印刷では、紙の表面などに印刷を行いますが、紙に厚みがあれば、紙の側面に幅が生まれます。その縁(小口)に着色するのが、“小口染め”です。
小口染めを行うと、周りを色で囲った名刺に仕上がります。名刺表のデザインに影響せず、主張しすぎないシンプルさでスマートに印象をアップする効果をつくり出せます。ここでは、小口染めの持つ特徴を3つご紹介します。
1)最適なのは厚みのある紙
紙の縁に色を付ける小口染め加工は、厚みのある紙に適した技法です。紙の厚みによって、縁の色がしっかりと映え、小口染めの効果が高まります。
一般的な名刺の用紙の厚みでも、小口染めの効果が発揮されますが、紙の厚みによって印象が変わるので、数種類の厚みの用紙を試して、求めるイメージにあった効果を確認しながら用紙を選ぶといいでしょう。
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2)活版印刷と好相性な小口染め
活版印刷は、活字組版と呼ばれる活字版に組み込んだ活字にインクをつけ、厚みのある紙に押しつける印刷技術です。独特な凹凸が現れ、その凹凸が紙に美しい印影を生みます。昔ながらのレトロ感やゆったりした風合いが演出できます。
この活版印刷のアナログ感と小口染めの色どりは、とても相性の良い加工方法です。もちろん、単体でも魅力的な技法ですが、好相性な組み合わせなのでデザイン性の高いおしゃれな名刺をつくれます。
また、「空押し」や「エンボス加工」も味わいを添える技術でおすすめです。
「空押し」は、活字組版の活字にインクを付けずに圧をかけ文字やロゴ、イラストなどを表現する方法です。一方、「エンボス加工」は文字やロゴなどを表面に浮き出す加工です。どちらも、小口染めと相性が良い加工方法です。
いずれも、紙の厚みを生かした加工方法ですから、小口染めとの組み合わせを検討してみることをおすすめします。
3)豊富な色のバリエーション
小口染めに使えるインクは、緑や青、赤、オレンジといった定番カラーのほかに、ゴールドやシルバー、蛍光色などがあります。バリエーションが豊富なので、自社のコーポレートカラーや、表現したいイメージに合わせて選択しましょう。
また、一つの色で名刺の四方を囲うだけでなく、横のラインは青、縦のラインはシルバーなど2色を使い、色の組み合わせによるさまざまな表情を楽しむことができます。
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名刺は色で伝えたいイメージを強調しよう!