自社に最適な印刷手法は?名刺の印刷手法の種類と特徴を徹底比較

資料請求・お問い合わせ

投稿日:2021年06月28日  更新日:2021年06月28日

自社に最適な印刷手法は?名刺の印刷手法の種類と特徴を徹底比較

自社に最適な印刷手法は?名刺の印刷手法の種類と特徴を徹底比較

名刺の印刷手法は、大きく「オフセット印刷」「オンデマンド印刷」「活版(凸版)印刷」に分けることができます。自社に合わせた印刷方法を選ぶことで、コスト削減や品質向上を目指しましょう。 それぞれの印刷手法の特徴や選び方について解説します。

印刷手法や名刺作成については下記もおすすめです。
作成する名刺に合わせて最適な印刷方法をご提案します。

名刺に使える印刷手法の種類

名刺に使える印刷手法の種類

名刺に使える印刷手法は、「オフセット印刷」「オンデマンド印刷」「活版(凸版)印刷」の3種類に分けられます。 自社に適した印刷方法を知るためにも、どのような印刷方法なのか知っておきましょう。

オフセット印刷

印刷の方法としてもっともメジャーなのが、オフセット印刷と呼ばれる方法です。 オフセット印刷では、「シアン」「マゼンタ」「イエロー」「ブラック」の4色の版を出力して印刷を行います。1枚の紙に順番に4色を重ねて印刷することで様々な色を表現します。 オフセット印刷は大ロット少品種での印刷に優れているため、同一の内容を大量に印刷する場合に使われます。

オンデマンド印刷

オンデマンド印刷も、オフセット印刷と同様、フルカラーや白黒、多色刷りなどの表現ができる印刷手法です。レーザープリンタと同じ仕組みの「トナー方式」が主流ですが、インクジェットプリンタと同じ仕組みの「インクジェット方式」もあります。 オンデマンド印刷では、版下データから直接印刷をするため、多品種小ロットや短納期での名刺作成に適しています。

オンデマンド印刷については下記もおすすめです。
名刺を印刷する前に知っておこう!オンデマンド印刷の特徴

活版(凸版)印刷

印刷面が凸状に出っ張った版を作ってインクを付け、紙に転写する印刷手法です。版を紙に圧しつけることから、紙に味のある凹凸が生まれます。 活版(凸版)印刷はフルカラー印刷に適していないため、主に1色刷りとなりますが、印刷工程で自然と発生する細微なカスレやインクの盛りなど、味のある仕上がりが人気です。

名刺の印刷手法を徹底比較

名刺の印刷手法を徹底比較

この段落では、3つの印刷手法について、具体的な項目別にどのような違いがあるのかを解説します。
・ロット
・色
・クオリティ
・改変性
以上、4点の要素ごとに3つの印刷手法を比較してみましょう。

ロット

3つの印刷手法のうち、もっとも少ない数から印刷できるのはオンデマンド印刷です。 具体的な最小印刷部数は印刷所によっても異なりますが、オンデマンド印刷であれば1部から受け付けている印刷所もあります。頻繁に名刺のデザインを変えたい場合や、ほんの少しだけ刷り足したい場合にも便利です。
一方、活版印刷とオフセット印刷は、どちらも10部といったごく少部数の注文は行えません。特にオフセット印刷は、1000部単位での発注が最低ロットとなっている印刷所が多いでしょう。活版印刷は、数十部から印刷できる印刷所もあります。

活版印刷は版にインクを乗せて印刷するため、フルカラー印刷には適していません。名刺の場合は、紙の上にスミ(黒)一色での印刷に適しています。 オフセット印刷とオンデマンド印刷は、1色刷りはもちろんのこと、多彩な色調を表現することができます。印刷の仕上がりは、一般的にはオンデマンドよりもオフセットのほうが美しい場合が多く、ブランドロゴの色味や画像を美しく表現する際にはオフセット印刷も選択肢にはいることでしょう。
また、透明のペット素材や特殊な用紙を使用する場合は、オンデマンド印刷では対応できないケースもあるため、おのずとオフセットでの印刷となります。

クオリティ

オンデマンド印刷の品質も年々向上していますが、カラーでも単色でも、印刷がきれいに出るのはオフセット印刷です。ただし、オフセット・オンデマンドともに、具体的な印刷品質は印刷会社によって変わります。
なお、活版印刷は、オフセットやオンデマンドとはまったく性質の異なる印刷手法ですから、一概にクオリティを比較することはできません。何をもって「クオリティが高い」とするのかを考える必要があるでしょう。
例えば、活版印刷では、細かい文字のつぶれや広いベタ面のかすれなどが起こることもあります。しかし、それも味わいのひとつにできるのが活版印刷の魅力です。

改変性

社員の異動が多い会社や名刺のリニューアルを頻繁に行いたい会社では、いろいろな種類の名刺を頻繁に印刷することになりますから、少数から印刷できるオンデマンド印刷が適しています。 オンデマンドと似た仕上がりになるオフセット印刷は、印刷数が少ないと高額になってしまいますし、そもそも一定以上の枚数からしか印刷することができません。
活版印刷も、改変するたびに版を作り直す必要があります。オフセット印刷の場合は4色分の版を作り直す必要がありますが、活版印刷は単色刷りなので、版の作り直しは1色分で済みます。

自社に適した印刷手法の選び方

自社に適した印刷手法の選び方

最後に、オフセット印刷、オンデマンド印刷、活版印刷、3種類のうち、自社の希望を叶えられる印刷手法がどれなのかを考えてみましょう。 選び方の手がかりとなる要素と、適した印刷手法の選び方について解説します。

希望するデザイン

活版印刷は、オフセット印刷やオンデマンド印刷とはまったく異なる風合いの仕上がりになる印刷方法です。まずは、名刺のデザインに応じて「活版印刷か、それ以外か」を決めましょう。 また、特色印刷のように、オンデマンド印刷では対応できない技法もあります。希望するデザインや素材が決まっている場合は、それを実現できる印刷方法を選んでください。

必要な名刺の枚数

一度に印刷する名刺の枚数は、それぞれの人の仕事内容などによって決まります。営業職で毎日多くの人に名刺を渡す社員は、一度に多くの名刺を印刷する必要がありますが、めったに客先に出向かない職種の社員は、あまり多くの名刺を作っても渡す機会が少なく、経年劣化で使えなくなってしまう可能性があるでしょう。
それほど多くの名刺が必要ない職種や、異動が頻繁にある部署の社員の名刺は、オンデマンド印刷で少量ずつ刷るのが効率的です。
また、まとまった数の名刺をきれいな仕上がりで印刷したいという場合や、どの社員にも共通のデザイン(名刺の裏面や企業ロゴなど)はオフセットで印刷して在庫しておき、名刺が必要になった際にはオンデマンド印刷機で個人ごとの可変内容を印刷するといったことも相談可能です。

コスト

名刺は会社で使うものですから、印刷費は会社の経費です。費用対効果を考え、自社に適した名刺を選びましょう。コストを抑えたい場合、少量の印刷ならオンデマンド、大量に印刷するならオフセットを選ぶのがおすすめです。
活版印刷は対応できる印刷会社が限られているため、1枚当たりの単価は高額になりますが、その分インパクトが強く、魅力的な名刺に仕上げることが可能です。コストに見合うリターンが得られるのであれば、利用を検討してみてください。

名刺作成の費用については下記もおすすめです。
いくらくらいかかる?名刺の作成費用を安くおさえるコツをご紹介

仕上がり

仕上がりの美しさを重視するなら、オフセット印刷がおすすめです。また、手作り感のある温かさを求めるなら活版印刷がよいでしょう。 ただし、前述した通り、実際の仕上がりは印刷所によって異なります。印刷手法だけでひとくくりにするのではなく、印刷見本を取り寄せて自社が求める仕上がりに近い印刷所を選びましょう。

組み合わせ

印刷所のなかには、オンデマンドと活版印刷など、複数の印刷手法を組み合わせられるところもあります。「フルカラーの背景に活版印刷がしたい」といった場合は、利用を検討してみてはいかがでしょうか。 いずれにせよ、自社が名刺に求めるものがなんなのかを考え、それに合致する印刷所を選択することが大切です。

まとめ

オフセット印刷、オンデマンド印刷、活版印刷には、それぞれ異なる特徴があります。シーンや会社が求めるものによって、適した名刺の印刷方法は変わってくるでしょう。「これなら間違いない」という方法はありませんから、「自社にとってのベスト」を検討しましょう。 とはいえ、印刷の仕上がりは、画面や写真で見てもよくわからないことがほとんどです。名刺は直接人の手を介して渡すものですから、ぜひ印刷見本を取り寄せて、ご自身の目と指先で印刷の違いを体感してみてください。