個人事業主の情報開示とリスク
個人事業主が、名刺に連絡先などを情報開示したことで受ける被害のリスクは、ストーカー、なりすまし、誹謗中傷、商品のニセ発注など多岐に渡ります。営業活動に名刺交換は必要ですが、初対面の方に渡すツールであることをしっかり認識しましょう。名刺交換で不安を感じたり、後日、不審なメールや電話が増えてきたりなどの異常に気付いたら、早急に警察など専門家へ相談することが大切です。
ストーカー
名刺交換した相手から一方的に好意を持たれるストーカー行為は、個人情報開示の大きなリスクの一つです。個人の住所や電話番号などから自宅を特定し、つきまとい、待ち伏せ、押しかけなどを行い、時には犯罪行為に至ることもあります。特に女性の場合は、こうした被害への対応策をおすすめします。ストーカーによる事件発生を契機に、2000年にストーカー規制法が施行され、ストーカー行為の禁止、罰金や懲役などの刑罰が課せられるようになりました。
なりすまし
名刺交換した相手が、自分が知らないところで自分になりすまし、犯罪や迷惑行為におよぶ事例も発生しています。路上において営業研修などの名目で行われる名刺交換はもちろん、ビジネスシーンの名刺交換からも架空取引などの成りすましが起こるケースが報告されています。不必要な名刺交換は、避けることが賢明です。
誹謗中傷
むやみに多くの個人情報を記載すると、その分、誹謗中傷にあう可能性も高まります。いわれのない敵対心を向けられたり、ストレス解消などを理由に誹謗中傷されたりする事例も見受けられるため、注意が必要です。
商品やサービスのニセ発注
オンラインでのショッピングが一般化している今日、商品やサービスのニセ発注の被害も増えています。住所などを記載することで、飲食デリバリーや商品、サービスなどを勝手に発注され、支払いを求められる可能性があります。覚えのない発注が生じた場合は、自分だけで対処しようとせず、速やかに警察などに相談することが被害を拡大させない対処法であること知りましょう。