名刺のフォント
名刺に掲載する情報は、企業ロゴや写真を除くと文字情報がメインです。
この文字のフォントを変えるだけで名刺のデザイン、印象はがらりと変わります。名刺のフォントにこだわることは用途や目的に合わせた名刺をつくるために必要不可欠だといえます。
ここでは、名刺に使われる主なフォントの種類と特徴、イメージなどについて解説します。
明朝体
明朝体は、もっとも使用される頻度の高いフォントです。その可読性の高さから雑誌や小説、新聞などの媒体に使用されることが多いフォントであり、ほかのフォントと比較して知的な印象を与えるフォントです。
そのため明朝体は、弁護士や医療関係、教育機関などの職業の人におすすめのフォントだといえます。
ゴシック体
ゴシック体も、国内で漢字やかな表記に使われることの多いフォントです。明朝体とともに東アジアでは、使用頻度の高いフォントです。
視認性が高いことから、雑誌のタイトルや表紙、広告などに使用されることが多く、明朝体よりもポップな印象で親しみやすさ、柔軟さを感じさせるフォントでもあります。
一般企業の名刺だけではなく、ショップカードやデザイナー、イラストレーターが持つ名刺にも使われることが多いフォントです。
楷書体
楷書体は明朝体の源流であり、入り、止め、はねなど筆のタッチを取り入れつつ、1画をつなげずに筆を離して書かれたフォントです。
方形に近い字体であり、和を感じさせる整然としたフォントなので、老舗企業や店舗の名刺に使用すると風格を出せます。
Helvetica(ヘルベチカ)
Helveticaはラテン語で「スイス」という意味があり、スイスモダニズムを表すフォントとされています。
相手に信頼感を与え、説得力が強いことを生かし、Helveticaは多くの企業のコーポレートタイプやロゴフォントに使用されています。
名刺に使用する際は漢字やかなに対応していないことから、主に英語表記の名刺に使います。相手からの信頼性が大切な大企業や、会計士などの職業に向いたフォントです。
Futura(フーツラ)
FuturaはHelveticaに次ぐ知名度があり、ラテン語で「未来」という意味があるフォントです。
幾何学造形が高級感を出すことから、フォルクスワーゲンやルイ・ヴィトンなどの一大ブランドのロゴに使用されています。名刺に使う際は高級感を出したいホテル経営者などが使用すると、高級感を与えられます。
Garamond(ガラモン)
Garamondは16世紀のフランスにいた、クロード・ガラモンの活字をベースにつくられたフォントです。
癖が少なく可読性に優れ、詩的で伝統的かつ柔和な印象を与えるフォントなので、見出し、本文のどちらにも使用可能です。
名刺に使う場合は、自社の伝統と品格を海外の人に伝えるために使用することがおすすめです。
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